Market Update 2025.4.22(マーケット速報 )ドル円一時139円台へ下落も米中貿易戦争緩和期待で反発。NYダウ1000ドル超の大幅上昇!!

Market

東京時間

日経平均は、前営業日比59円32銭安の3万4220円60銭と、小幅に続落。
材料難の中、ドル円が下落したことで一時170円安となる場面があったが、下げ幅は限定的。
ドル円は、G20での日米財務交渉を見極めたいとの様相の中、米国からの円安圧力が意識されてか、じりじり値を下げると、一時139円89銭まで下落。
しかし、その後は下値を追う動きはなく140円台を回復。
完全な140円台割れはおあずけとなった。

海外時間

米国株式市場は急反発。
米中貿易摩擦が緩和に向かう兆しが出ていることで、主要3指数はそろって2.5%を超えて上昇。
NYダウ工は1016ドル高で引けた。

SP500 5,287.77USD +129.58 +2.51%
NYダウ 39,186.98USD +1,016.57 +2.66%
ナスダック 16,300.42USD +429.52 +2.71%

ベッセント米財務長官が、中国との貿易交渉は「長期戦になる可能性が高いものの、米中貿易摩擦は緩和されると確信している」と述べたことで、マーケットには安心感を取り戻した。
米債の売りも落ち着いており、為替はドル円が142円台台を回復。
トリプル安の逆回転で、株高、債券高、ドル高の展開となった。

ベッセント財務長官は他にも、「米中いずれも現状が持続可能とは考えていない」と述べた上で、「トランプ政権の目標は、世界の2つの経済大国のデカップリング(経済の切り離し)ではなく、中国の消費拡大と米製造業の復権」という大きく美しい再均衡と指摘。

トラおじは、FRBのパウエル議長を解任する意向はないが、FRBは金利を引き下げるべきだと述べ、少し冷静さを取り戻している印象。

ミネアポリス連銀総裁のカシュカリはんは、「最近の国債利回りの上昇とドル安は、一部の投資家が米国への投資を再検討していることを示唆しているとし、資本フローの減少は米国の金利上昇につながる可能性がある」と指摘した上で、「金融政策については、金利の正しい方向性を判断するのは時期尚早」だと冷静な見解。

その他、国際通貨基金(IMF)は1つ目は、世界の経済見通しを発表しており、1月時点の3.3%から0.5%引き下げた2.8%とした。
金融安定を圧迫する可能性のある3つの脆弱性を挙げ、一つ目が一部の株式市場や社債市場では最近の価格下落後もバリュエーションが依然として高いままで、さらなる下落余地がある点。
2つ目は、ヘッジファンドなどレバレッジの高い一部金融機関が不安定な市場で圧迫を受け、売りを悪化させる可能性がある点。
3つ目としては、さらなる混乱が特に債務水準の高い国のソブリン債市場に重くのしかかる可能性があると指摘。
もっともらしいこと並べてますが、また数ヶ月後に前提が変わっていれば数字の修正するので「ふーん」くらいで受け取りましょう。

今日の一言

ベッセント財務長官から、米中の貿易関係に関して、世界の2つの経済大国のデカップリング(経済の切り離し)ではなく、中国の消費拡大と米製造業の復権と方向性が示されたのは結構大きいですね。
これまで、中国が製造したものを米国が買うことで、米国の貿易赤字が拡大してきたが、その逆回転を望んでいると。
そのため、完全な分断は望んでおらず、米国の製造業が回復した暁には沢山ものを買ってね!ということだろう。
中国が今後の交渉にどのように向き合うかは定かではないが、一定の安心材料にはなった印象。

トラおじもFRB議長の解任騒動にかんして、少しトーンダウンしているし、恐怖指数のVIXも30を割り込みそうな雰囲気なので、マーケットが落ち着きを取り戻すことを期待したい。


本日から、G20会合が行われ、ベッセント財務長官と加藤財務長官の会談が見込まれる。
為替(円安の是正)に関する言及に注目が集まっているが、あくまでも米国の焦点は、「貿易赤字」の改善であり、為替はその一手段。
構造的な問題を解決しなければ、いくら為替介入をしても再びドル高に戻ってしまうし、現段階でドル安が急激に進めればインフレ加速に繋がり、アメリカにとっても不利になる。
こんなことはベッセント財務長官であれば絶対に理解しているので、恐らく為替に関する強い言及はないと見ている。
その場合、ドル円は若干の反発で反応する予想。

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