Market 2025.5.14 株式市場はまちまち、米国長期金利上昇が重しに!ドル円は146円台を回復!

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東京時間

東京株式市場は、朝方は前日の米ハイテク株高を受けてリスク選好でスタートしたものの買いが続かなかった。
日経平均株価は前営業日比55円13銭安の3万8128円13銭と5日ぶり反落。
また、13連騰を記録していたTOPIXも下落。

海外時間に、ヌビディアが大きく買われたのをはじめ半導体セクターの上昇が目立ち、東京市場でもこの流れを引き継いで同関連株への買い先行。
しかし、為替市場でドル円が下落したことで、自動車セクターへの売りを誘発し市場センチメントを冷やした。

ドル円は、前日発表された4月の米消費者物価指数の伸び率が市場予想を下回り、米利下げを意識したドル売り・円買いが先行した海外の流れが東京時間も継続。
早朝は147円台で推移したが、高寄りした日経平均株価が急落する等リスクオフ様相が強まると、ドル売り・円買いが進み146円台へ下落。

かかる中、米韓通商交渉で為替について協議したことが韓国企画財政部の報道官によって伝わったことで、日米交渉に置いても為替について議論されるのではとの思惑が浮上し、ドル円は146円割れへと下落。


各プロダクツ、トランプ関税前の水準まで戻したことでやれやれ売りが出ている。
為替については、米韓通商交渉で為替について協議したことがドル円にも波及。
昨日、加藤財務大臣が「為替についての協議を進めることも追求していきたい」と発言していたことも円高にじわりと効いている印象。

海外時間

米国株式市場はまちまち。
SP500は6.03ドル高の5,892.57ドル
ダウ平均は89.37ドル安の42051.06ドル
ナスダックは136.73ポイント高の19146.81

貿易協議や減税案の進展を好感して寄り付き後、上昇。
その後、年内の利下げ期待の後退や長期金利の上昇を警戒しダウは下落に転じた。
エヌビディアなど半導体は引き続き買われ、ハイテク中心のナスダックは終日堅調に推移した。

その他、航空機メーカーのボーイングはトランプ大統領の中東訪問を受け、カタール航空から過去最大となる最大210機を受注したことを明らかにし続伸。
ネットワーク機器メーカーのシスコ・システムズは取引終了後に四半期決算を発表し、調整後の1株当たり利益が予想を上回り、時間外取引で買われている。

為替は、米韓為替協議の報道を受け日米通商協議でも円安是正が要請されるとの思惑に円買い・ドル売りが優勢となったが、その後、関係筋の話として「米国が通商協議において、ドル安を模索していない」と報じられると円買いが一服。
また、年内のFRBの利下げ観測の後退で米長期金利上昇に伴うドルの買い戻しが優勢となり、ドル円は146円台を回復。

米国債券利回り上昇

米国10年債利回りは3.7ベーシスポイント(bp)上昇の4.536%と、4.5%を上回り、6週間ぶりの高水準を付けた。   
2年債利回りは4.2bp上昇の4.059%。一時は3月下旬以来の高水準を付け、2年債と10年債の利回り格差は48.1bpとなった。

国債利回り上昇については、予算案を巡る懸念のほかに、米中が関税措置を巡り合意に達したことで景気後退への懸念が和らいだことで、FRBの利下げ時期が後ずれしていることが要因。

米株が再び上昇するためには、米金利利回り上昇が一服する必要がある。
純粋な米国の経済成長を見越した金利上昇ではなく、やや悲観的な米債売り圧力が強まっていることからだ。
引き続き、物価のどうこうとFRBのパウエル議長をはじめ、理事の発言に注目があつまる。
おそらく、足元の金利上昇を睨んで利下げを意識させる発言が出始めるだろう。

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