Market 2025.4.30(ドル円142円〜143円でじり高)米GDPは下振れ、駆け込み輸入増加で!本日は日銀会合、利上げの旗を下ろすのか?

Market

東京時間

海外時間終盤から小幅にドル高地合いを引き継ぎ、ドル円は142円半ばで小じっかり。
今夜の米国GDPの消費支出、週末の雇用統計を睨んだ様子見ムード。

日経平均株価は前営業日比205円39銭高の3万6045円38銭と5日続伸。
トランプ米政権の関税政策に緩和の兆しが見られ、中国をはじめ海外各国との貿易摩擦が緩和するとの思惑からセンチメントが改善。
日米通商協議が5月1日に予定されており、交渉への期待も株を支えた格好。
赤沢経済再生相が自身のXにて飛行機でアメリカに向かう写真と共に、「寝るの早え〜し」とツイートしていた感じ、なかなか良かったぞ。笑
赤沢経済再生相 ツイート

決算発表

決算発表が相次いでいる。

商船三井
2026年3月期の連結純利益が前年比60%減の1700億円になる見通しと発表。
米国の関税政策によるインフレと世界経済の停滞が懸念される中、荷動きの軟化と円高の影響を織り込んだ格好。
2025年度 想定為替レートは、ドル円140.78円
期末配当は、業績を踏まえて従来予想の1株160円から180円に増額した。年間配当は1株360円(前年実績290円)。自社株買いは、実施中の1000億円に加えて新たな取得枠の発表がなかった。

村田製作所
2026年3月期の連結営業利益が前期比21.3%減の2200億円となる見通しと発表。
操業度改善やコストダウンを実施するものの、製品価格の値下がりや円高の進行、固定費の増加により減益となる。
米関税政策によるスマートフォンや自動車などへの需要影響は織り込んでいない。
2025年度 想定為替レートは、ドル円140円
発行済み株式の4.13%に当たる7700万株・1000億円を上限に自社株買いを決議したと発表した。取得期間は5月7日から10月29日まで。

三菱UFJグループ
2025年3月期通期の純利益目標を従来予想から1100億円上振れる1兆8600億円(前期比24%増)に修正すると発表!
期末配当予想は35円から39円に引き上げた。
既に実施済みの中間配当と合わせ、年間で64円(前年は41円)。

出典:ロイターニュース 参照

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海外時間

米4月ADP雇用統計の伸びが予想を下回ったほか、米1-3月期国内総生産(GDP)速報値が3年ぶりのマイナス成長に落ち込み、同期GDP価格指数が予想以上に伸びが加速したためスタグフレーション懸念も浮上。
ただ、GDPの落ち込みの「大部分」がおそらく関税を見越した輸入の急増によるもので、「これを調整すれば、四半期としてはプラス成長となる見込み。

SP500 5,569.07USD +8.25 +0.15%
NYダウ 40,669.36USD +141.74 +0.35%
ナスダック 17,446.34USD −14.98−0.09%

米株は、ADP雇用統計が予想を下回り、1-3月期国内総生産(GDP)がマイナス成長に落ち込むなど低調な経済指標を嫌気し、寄り付き後大幅下落。
国内経済の景気後退入り懸念も再燃し、相場は終日軟調に推移した。
終盤にかけて、トランプ大統領がいずれ中国の国家主席と会談することになるとの言及に加え、政府が中国に関税協議を打診しているとの報道で対中貿易協議に楽観的な見方が広がったほか、財務長官がウクライナとの天然資源協定に署名の用意があるとしたため、相場は下げどまった。
ダウはプラス圏を回復、ナスダックは主要ハイテク決算を控えた警戒感に上値が抑制され、まちまちで終了。
引け後に発表された、メタ、マイクロソフトの決算はいずれも予想を上まった。(下記参照)

[経済指標]
・米・4月ADP雇用統計:+6.2万人(予想:+11.5万人、3月:+14.7万人←+15.5万人)❌
・米・1-3月期国内総生産(GDP)速報値:前期比年率-0.3%(予想:前期比年率-0.2%、前期:+2.4%)❌
・米・1-3月期個人消費速報値:前期比+1.8%(予想+1.2%、前期+4.0%)⭕️
・米・1-3月期GDP価格指数速報値:前期比+3.7%(予想+3.1%、前期+2.3%)
・米・1-3月期コスト指数:前期比+0.9%(予想:+0.9%、10-12月期:+0.9%)
・米・4月シカゴ購買部協会景気指数(PMI):44.6(予想:45.9、3月:47.6)❌
・米・3月PCEコア価格指数:前年比+2.6%(予想:+2.6%、2月+3.0%←+2.8%)
・米・3月個人所得:前月比+0.5%(予想+0.4%、2月+0.7%←+0.8%)⭕️
・米・3月個人支出:前月比+0.7%(予想+0.6%、2月+0.5%←+0.4%)⭕️
・米・3月中古住宅販売成約指数:前月比+6.1%(予想:+1.0%、2月:+2.1%←+2.0%)⭕️

【メタ・プラットフォームズ決算】

米メタ・プラットフォームズが30日発表した第1・四半期決算は、売上高が市場予想を上回った。人工知能(AI)を活用したツールが広告の獲得に貢献したとみられる。

売上高は423億1000万ドル。LSEGがまとめたアナリスト平均予想の414億ドルを上回った。1株当たり利益は6.43ドルと、予想の5.28ドルを上回った。

第2・四半期の売上高は425億─455億ドルと予想している。アナリスト予想は440億1000万ドル。
通年の設備投資計画は640億─720億ドルとした。マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は以前、今年650億ドルを支出する可能性があると述べていた。

通年の総経費の見通しは、従来の1140億─1190億ドルから1130億─1180億ドルに引き下げた。

出典:ロイター

【マイクロソフト決算】

1-3月(第3四半期)決算では、売上高と利益が市場予想を上回った。関税や経済の不確実性でも製品需要に変化がないことを示唆した。

発表資料によると、1-3月期の総売上高は13%増の701億ドル、調整後の1株利益は3.46ドル。アナリスト予想平均は売上高が685億ドル、調整後1株利益が3.21ドルだった。

出典:Bloomberg

今日の一言

日銀会合見通し

本日は日銀の金融政策決定会合はの結果が発表される予定。
マーケットでは、追加利上げの見送りがコンセンサスとなっているが、米国との通商交渉中につき、円安を招く政策は避けたいとの暗黙もあり、「植田和男総裁がタカ派的な姿勢を維持する」との見方もある。
昨年8月の令和のブラックマンデーの直後、内田日銀副総裁から「金融マーケットが不安定な場合は金融政策の調整は控える」と発言がされたが、今回のトランプ関税のパニック相場の際には、日銀からそのような発言はされておらず、利上げの旗を下ろしていない印象を持つ。

今回の日銀会合では、経済・物価情勢の展望(展望リポート)が公表される。
2025年1月に発表した経済展望見通しでは、2025年、2026年の物価見通しが引き上げ、利上げに踏み切っている。
日銀政策金利0.5%維持を決定】 緩和的な金融政策の中賃金上昇による物価上昇を予想

前述した通り、今回の利上げは見送りがコンセンサスだが、次回以降の利上げに布石を打つならば、今回の見通しで物価見通しを引き上げてくる可能性がある。
植田総裁の記者会見のトーンと併せて注目しておきたい。

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