FIRE(FFinancial Independence, Retire Early)は経済的自立し、早期退職を目指すもので、終身雇用制度の限界や、働き方の自由化ととものに世間に浸透しています。
早期に資産を形成することで、老後までに必要な資産に目処をつけて自由な時間を手にいれるという生き方は、まさに理想のように感じます。しかし、人生を豊かにする為のFIREが目的となり、FIREが人生の選択肢を狭めたり、生き辛くなるパターンもあるようです。
FIREを目的とするのではなく、何の為にFIREをするのかを明確にすることが重要なのかもしれません。
お金を稼ぐ(生きていく)上では、主に4種類のタイプに分類されます。
1.投資家、2. 経営者、3.フリーランス、4.労働者
投資家は資本を元手に事業に投資する人、経営者は会社運営を行うことでお金を生み出す人、フリーランスは自身を労働資本としてお金を稼ぐ人、労働者は自身を労働資本として企業に雇われて報酬を受ける人です。
私は、FIREは労働者階級からの脱却を図るものと解釈しております。
労働者階級とは、言葉を選ばずに表現すれば。「経営者がやりたくない仕事を代わりに行なって給料という報酬をもらう人」です。
4つに分類された働き方の中でもっとも自由度が低いもので、長時間労働にも耐えないといけないし、上司の理不尽にも従わなければなりません。
FIREを目指す多くの人は、この労働者からの脱却を目的としているのではないでしょうか。
ただ、FIREが目的となり達成後の人生が想像と違うと感じる人も多いようです。
海外旅行に毎月のように行ったり、高級車を何台も買ったり、高級マンションに住んだり、そんな使い方でできるFIRE達成者はほんの一握りで、ほとんどの人は一般的な生活を淡々としながら、自由時間を楽しむというスタイルでしょう。
おそらく、そんな生活の中でお金が減っていく恐怖心から行動が消極的になったり、時間はあっても何をすれば良いのかわからない、人との関わりが極点に減り楽しくない等のギャップに苛まれ、人生がつまらないと感じるのだと思います。
だからこそ、FIREのあとに何をするかが大切だと思っております。
私のおすすめは、自分の興味があることでフリーランスでお金を稼ぐことです。
退職後も働くならFIREではないのでは?と感じるかもしれませんが、先ほど述べた通り、FIREとは労働者階級からの脱去であり、労働からの脱却ではありません。
理不尽な人間関係や長時間労働で給料をもらうのではなく、自分の興味があることや好きなことで社会に付加価値を提供してお金を稼ぐというのがもっとも自分らしい生き方を実現し、人生を豊かにする方法ではないでしょうか。
貯めた資産に加えて、フリーランスで稼いだお金で生活費にすれば資産が減っていくペースも緩やかになり精神的にも楽になりますし、何よりやりたいことや興味があることを仕事にできているという充実感が生まれます。もちろん、好きなことでお金を稼ぐことは簡単ではありませんが、何かに打ち込むことは人生を豊かにしてくれます。また、仮に失敗したとしても、煩わしい退職手続きや転職活動も必要なく新しいことにもチャレンジができます。それが自由を手に入れたということだと私は考えています。
カフェが好きならカフェでアルバイトをする、鍛えることが好きならパーソナルトレーナーを目指す等、自分がやりたいと思っていたことに気軽に挑戦してみるのが良いと思います。現代では、初期投資を小さくして始められるビジネスも多いので、YouTubeで趣味動画をアップしてファンを増やしたり、ブログで収益を作るのも良いでしょう。
お金に囚われるのではなく、お金で手に入れた自由をいかに有意義に使うかがFIREの真の目的なのです。
FIREを目指しながら、常に自分は何がしたいのか、何が好きなのかを考えてFIREの後に何をするのかを同時に計画してほしいと思います。