市場概況(週間振り返り)
日本市場
日経平均 終値:50,376.48円(前週末比 +100.11円・+0.20%)
TOPIX 終値:3,359.81(前週末比 +60.96・+1.85%)
日本10年国債利回り 終値:1.705%(前週末比 +0.031%)
日本株市場は、米国の金利動向と利下げ観測の動向に左右される展開となりました。週初は前週の急落の反動もあり、買い戻しが入りながら落ち着いたスタート。自動車や機械などの景気敏感株が堅調で、半導体やハイテク株にも買いが戻り、市場全体は徐々に安定感を取り戻しました。ドル円が154円台で安定したことも輸出株の支えとなり、日経平均とTOPIXは戻り基調を維持した格好です。しかし、14日(金)になると状況が変化、米国ではFRBの利下げ開始時期が後ろ倒しになるとの見方が強まり、米長期金利が再び上昇したことで、米ハイテク株が下落しました。その流れが日本市場にも波及し、半導体やAI関連といった金利に敏感な銘柄を中心に利益確定売りが広がりました。
また、日本10年国債利回りは、米長期金利の再上昇に加え、日銀が12月に利上げへ踏み切る可能性が高まったことを背景に上昇しました。市場では、日銀政策委員の一部が利上げに前向きな姿勢を示したとの報道もあり、国内金利に上昇圧力がかかりました。また、物価の粘着性や賃金改善が続く中で、金融政策の正常化を見越した国債売りが強まり、日本10年国債利回りは1.70%台へ上昇しました。
米国市場
S&P500 終値: 6,734.11(前週末比 +5.31・+0.08%)
NYダウ 終値 :47,147.48(前週末比 +160.38・+0.34%)
ナスダック総合 終値:22,900.59(前週末比 -103.95・-0.45%)
米10年国債利回り 終値: 4.14%(前週末比 +0.03%ポイント)
先週の米国株市場は、FRBの利下げ観測が後退したことを背景に、ハイテク株を中心に調整色が強まる1週間となりました。週初は堅調なスタートでしたが、米長期金利が再び上昇し始めたことで、相場の雰囲気が徐々に悪化しました。利下げ観測が後退した理由は、FRB高官によるタカ派寄りの発言が相次いだことです。これにより、12月や早期の利下げ開始は時期尚早との見方が強まり、市場は再び金利上昇を織り込みが、55%程度まで低下しました。米10年国債利回りは4.14%まで上昇し、資金が株式、とくにグロース株から流出。特に半導体やAI関連などの主力ハイテク株は軟調な展開となりました。一方で、景気敏感株やディフェンシブ株には資金の循環が見られ、ダウ平均は週間でプラス圏を維持しました。総じて、米市場は「金利観測の揺れ」によって明暗が鮮明に分かれる展開となりました。

為替市場
始値:153.76円
高値:155.04円
安値:153.40円
終値:154.52円
先週のドル円相場は、米金利動向とFRBの利下げ観測後退を背景に、方向感を探りつつも徐々に円安方向へ進む展開となりました。週初の始値は153.76円と落ち着いた水準でスタートしましたが、週央にかけては、米経済の底堅さやFRB高官のタカ派寄りの発言が意識され、利下げ期待が後退。これを受けて米10年債利回りが再び上昇し、ドル円は155.04円まで上昇し、週内の高値をつけました。一方、日銀の12月利上げの観測が高まり、153.40円の安値をつけた場面もありましたが、日米実質金利の乖離や、根本的な経済構造による円安基調は止まらず、円高方向への動きは限定的でした。結果として、週末のドル円は154.52円で引け、全体としては円安気味の展開となりました。
来週の相場展開 トレード方針
来週の相場は、米国で目立った経済指標の発表が少ないことから、全体として材料難の中での推移となりそうです。その一方で、市場の関心は引き続きFRBが12月に利下げを開始するかどうかという政策判断に向けられており、金利感応度の高いハイテク株や為替相場は、米長期金利の小さな変動にも敏感に反応する展開が予想されます。特に先週はFRB高官のタカ派寄りの発言が相次ぎ、利下げの早期実施に慎重な見方が広がりました。この流れが尾を引くと、金利上昇局面では再びハイテク株の上値を重くする場面も考えられます。
来週の最大の注目材料は、やはりNVIDIAの決算です。AI需要の強さが続いているか、データセンター部門の成長率が鈍化していないかが焦点となります。市場では高い期待が織り込まれているため、決算が市場予想を上回ればハイテク全体のセンチメント改善につながり、日米市場ともに上昇の波及効果が期待できます。反対に、ガイダンスが弱かった場合には売りが広がり、ナスダックや日本の半導体関連株が調整するリスクもあります。
トレード方針としては、材料不足で方向感をつかみにくい週になるため、押し目・戻りのポイントを丁寧に拾う姿勢を重要にします。株式では、NVIDIA 決算前の半導体株の過度なポジション積み上げには注意しつつ、決算後に方向感が出てから追随する方がリスク管理として賢明です。総じて来週は、金利動向+NVIDIA 決算の二点が市場のテーマとなり、FRBの12月政策決定を意識しつつ、神経質な値動きが続く週になりそうです。
基、FRBの政策の行方や、AI関連株の調整が目先の注目ではありますが、米国経済の底堅さ、今後のAI関連株の成長ポテンシャルを鑑みれば、今後も株式買い増し方針は不変です。


コメント