2025.5.21(ドル円143円台で軟調に推移)米国資産トリプル安!日米で広がる債券売り!

Market

東京時間

マーケットの中心は、日本国債利回りの上昇!
日本10年債利回りは、1.527%まで上昇して引けた。
日本の超長期債券の金利上昇を受けて、ドル円は143円台まで円高が進行。
日本株は為替の円高を受けて上値の思い展開となり、日経平均株価指数は、前日比230.51円安の37298.98円で引けた。

海外時間

審議中のトランプ減税法案を巡り、財政悪化懸念が広がっていることや、低調な米20年債入札の結果を受けて米長期金利が大きく上昇したことで債券売りが強まった。
米10年債利回りは前日の4.481%から一時4.600%台に上昇し、米30年債利回りは一時2023年10月以来となる5.09%台まで上昇した。

債券売りに端を発した、米国資産売りにより株安、債券安、ドル安が進むと、ダウ平均は終日マイナス圏で推移し、816.8ドル安(-1.91%)の41,860.44ドルで終了。
S&P500も一時1.84%高まで下落後、1.61%安の5,844.62ドルで終了。
ハイテク株主体のナスダック総合は一時0.52%高まで上昇したが、1.41%安の18,872.64ドル終了し、主要3指数がそろって大幅に2日続落した。

ドル円は143円後半まで上昇する場面もあったが、143円半ばまで値を下げる上値の重い展開。
為替については、韓国経済新聞は21日に「米側が協議でウォン高に向けた対策を要求した」と伝えたことで、米国との通商交渉でドル安が要請されるとの思惑がドル売りを誘発した側面もある。

円金利上昇による円高は続くのか?(再掲)

個人的な予想は、円高は継続しないと見ています。
そもそも、日本金利の上昇対比、円高の勢いは緩慢です。
その背景には、デジタル赤字や貿易赤字という日本の対外的な経済構造が円安を誘発したきた過去があり、その状況は変わっていないのがベースにあります。

また、2025年度の経済成長がマイナス成長になるかもしれない状況で、無理やり「利上げ」や「テーパリング」に踏み切ろうとしている日銀に対して、国債売りという形で市場が「NO」を突きつけていることも重要です。
財政悪化が懸念される中、中央銀行が国債買い入れを減らしている!
これをマイナス成長の国がやっているというのが笑える話です。
現在の金利上昇が続けば、流石のサラリーマン日銀集団も、引き締めスタンスを緩めることでしょう。
引き締めスタンスが落ち着けば、金利上昇も一服し円高が切り返すと見ています。

その他、日米通商協議において、貿易赤字の改善のために米国から「ドル安、円高」を要請されるとの思惑が一部円買いを誘発していますが、為替を調整したことで修正される貿易赤字は本質的な改善ではありませんし、ドル安が招く米国のインフレリスクを鑑みると得策ではありません。
そのため、日米通商協議を睨んだ円高もどこかで剥落すると予想しています。

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