Market 2025.5.13 (米国CPI市場予想下振れ)半導体株上昇!トランプ大統領「株式市場は一段と上昇するだろう」この相場に乗らないのはロマンに欠ける!

Market

東京時間

日経平均は4日続伸し、3月26日以来となる3万8000円台を回復して取引を終えた。
TOPIXは1.1%高の2772.14ポイントで取引終了。
半導体や中国関連株に買い戻しが入る一方、高値では戻り売りに押され、買い一巡後は伸び悩
んだ。
セクター別では、海運や銀行、医薬品など足元で売りが先行していた業種を中心に買い戻された。

為替市場では、朝方に148円後半まで上昇したが、150円を前に輸出企業等の売りに押されて147円台後半へと小幅に下落。

決算を発表している企業の「2025年度の想定為替レート」が145円辺りであり、140円台後半では相応にヘッジの売りが出ていることが予想される。

海外時間

米国の4月CPIは市場予想を下回り、インフレの一服感が窺える内容。
CPI  結果 2.3% * 予想 2.4% * 前回 2.4%
  コア 結果 2.8% * 予想 2.8% * 前回 2.8%
前月比 結果 0.2% * 予想 0.3% * 前回 -0.1%
前月比 コア 結果 0.2% * 予想 0.3% * 前回 0.1%

消費者物価指数(CPI)が予想を下回ったため関税によるインフレ上昇への懸念が緩和し相場の下値を支えた。
サウジアラビア政府系ファンドが所有する人工知能新興企業との提携発表を受けた半導体のエヌビディアの上昇が支援しナスダックは終日買われた。
ダウは269.67安、SP500は42.34高となり、まちまちで終了。
セクター別では半導体・同製造装置、自動車・自動車部品が上昇した一方、ヘルスケア機器・サービスが下落。

半導体のエヌビディアは、サウジアラビアの政府系ファンドが所有するAI新興企業、「ヒュメイン」と業務提携を発表、エヌビディアのプラットフォームを活用しAI開発と、クラウドコンピューティングインフラ強化を進めるとの報道を好感し上昇。
米エヌビディア、サウジ政府系ファンドのAI新興企業と提携

航空機メーカー、ボーイングはトランプ大統領の訪問を受け、サウジアラビアの政府系ファンドがボーイング737を30機発注するとの報道に加え、中国が国内航空会社へのボーイング機納入停止措置を解除する計画が報じられ上昇。

債券市場は、CPI伸び鈍化もFRBが利下げ急がずとの見方で米国債券利回りは上昇。
ドル円は148円を挟んで揉み合い。

コメント 今後の展開 再掲

4月2日の「開放の日」以降のマーケットの下落はほぼ全戻しとなった。
各プロダクツのチャートを見ると分かるように、SP500、ナスダック、NYダウ、日経平均、TOPIX、ドル円、ほとんどの市場が昨日の米中関税一時停止の報道を受けて谷を埋めた。
トランプ大統領が高らかに叫んだ「絶好の買い場」となったわけだ。
因みに、実物資産のゴールドや、デジタルゴールドと称されるビットコインは開放の日よりもアウトパフォーム!

トランプ:「関税あげるぞー」
マーケット:「やばい株売れー」
トランプ:「関税やめるぞー」
マーケット:「やばい株買い戻せー」

結局のところ、トランプ大統領の大立ち回りに振り回されただけで、ただのマッチポンプではないか!
という見方から、株、為替ともに一旦戻り売りに押されて上値が重くなるだろう。

ただ、その後の展開は意見が分かれるところ。

①関税が一時停止されただけで、不安要素は払拭できないし、開放の日以前から米国経済は減速していた為、再び下落に転じるという見方。

②関税の不安要素は幾分払拭されつつあるが、それによりFRBの利下げ時期が後退したことは株価上昇材料の剥落となり、レンジ相場を形成するとの見方。

③関税の不安要素が幾分払拭されれば、トランプ政権は減税、規制緩和と景気刺激策へと移っていくことから、株は再び上昇に転じるという見方。

マーケットのコンセンサスはおそらく②の「レンジ相場形成」だろう。
ただ、個人的には③の米株上昇を見ている。

グローバル思想に染まり、リベラライズされた我々は「トランプは国際社会のルールを無視したからアメリカの信用が崩れてアメリカ一強時代は終わる」と思っている。

しかし、よく考えてみてればアメリカから投資資金を引いたところで、どこの国に投資したいかと問われれば、私はどこにもない。笑
中国?欧州?インド?私はごめんです。

アメリカの雇用やインフレ状況を確認すると、現状は持ち堪えているし、景気が減速しているのは米国だけではなく、世界全体。
米国例外主義の状況は依然不変であるし、見方を変えればグローバル経済をのルールを無視して「アメリカファースト」を貫くならば、尚更米国例外主義は強固となるだろう。

不透明が拭えないからこそ、資金はアメリカへと吸い寄せられる展開は十分にあり得るし、マーケットがそれを予想していない時に1番の上昇余地があると考えている。
「予想で買って」「結果で売る」がマーケットの鉄則なのだ。

トランプ大統領は「・株式市場は一段と上昇するだろう ・5週間前に「絶好の買い時だ」と発言した時は批判されたが、今そんな人はいない ・人々は聞く耳を持つべきだ」などと発言している。

トランプ大統領を冷笑する人たちが忘れていることは、彼は幾度となる破産を経験しながら実業家としての地位を確立し、大統領まで登り詰め、その座を一度引き摺り下ろされたにも関わらず、暗殺未遂を乗り越えて再びその座に舞い戻った猛者であるということ。
そんな不屈の精神を持つマッチョにベットしない選択は投資家としてのロマンに欠けるな。

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