2025.4.25 Market(米株続伸 米中貿易摩擦の緩和期待!)今週のまとめ

Market

東京時間

日経平均株価は、前日比666円59銭高の3万5705円74銭と大幅に3日続伸。TOPIX(東証株価指数)も同35.47ポイント高の2628.03ポイントと上昇。
業種別では、全33業種のうち26業種が上昇、7業種が下落(小売、不動産、食料品、空運等)
前日米国市場で、対中関税の大幅低下による貿易正常化への期待感が継続し、3指数はそろって3日続伸したことを受けて、日本株も堅調に推移した。

また、加藤財務大臣はベッセント財務長官とのG20会合を経て、会談の内容についてコメントを差し控えるとしつつも「米国から為替水準の目標やそれに対する具体的な対策に関する要求は全くなかった」と発言したことで、一部で懸念されていた米国からの円高要請を意識したドル売り、円買い圧力が緩和し、ドル円が143円後半まで上昇したことも株の上昇を後押しした。

立憲民主野田党首 食料品の消費税ゼロ 参院選公約に

立憲民主党の野田代表は、食料品の消費税率を原則1年間に限ってゼロ%に引き下げ、その後、給付や所得税の控除を行う「給付付き税額控除」に移行するなどとした案を、参議院選挙の公約に盛り込む考えを示した。
立憲民主野田党首 食料品の消費税ゼロ 参院選公約に

消費税減税を行う場合、法律の改正をする為に衆議院と参議院での可決が必要となる。
(衆議院で可決、参議院で否決された場合は、再可決により成立可能(衆議院の優越))
法律改正のプロセスにかかる時間としては、法案作成→審議→公布→施行準備で最短3〜4ヶ月程を要する。

ただ、自民党、公明党の与党が反対する可能性が高いことや、野党内での調整が難しいことが想定される為、現状では実現の可能性には懐疑的。
(野党では令和新撰組をはじめ恒久的な減税を謳う政党があることから、一時的な減税措置では足りないという声があがるかもしれない)

ポイントとしては、①与党の動向、②野党の連携、③世論の影響といったところか。
与党は、消費税減税には慎重だが、世論の強力な要請をうけて物価高や選挙を背景に柔軟な対応を取るかもしれない。その場合、ベースとして他の野党も消費税減税に前向きであることから、共闘の可能性もある。

財務省解体デモは非効率かもしれないが、世論の動きが巡り巡って政治家に届くのであれば、全く意味がないという論調も違うなと感じる。
引き続き、参院選に向けた各党の動きと、世論の盛り上がりに注目したい。

海外時間

米国株式市場は4日続伸。
米中の貿易摩擦緩和への期待が高まり、企業決算の内容が消化される中、上昇を続けた。
中国政府は米国からの輸入品に対する125%の関税について、一部品目を対象から除外することを認め、対象となり得る品目について企業側に意見を求めている」と複数の企業が明らかにしたことを受け、米中貿易交渉の緩和が期待された。
また、トラおじが「中国と今朝電話した」と伝わるなど、中国との交渉への期待が高まる報道もあり、米株上昇、ドル高を支えた。
トラおじと中国との電話については、中国側は否定している。

今週のマーケット

週初は、先週末トラおじがFRB議長のパウおじを解任すると騒ぎ立てたことで、米国への信任低下が懸念され、株安、債券安、ドル安の流れとなり、ドル円は一時139円台へと突入。しかし、トラおじがパウおじを解任しないと発言するとマーケットは一旦安心を取り戻した。

かかるなか、ベッセント財務長官が「米中いずれも現状が持続可能とは考えていない」と述べた上で、「トランプ政権の目標は、世界の2つの経済大国のデカップリング(経済の切り離し)ではなく、中国の消費拡大と米製造業の復権」と米中関係是正の目的を明確にしたことで交渉への兆しがみえ、株は反発し、ドル円も急反発。

G20会合では、ベッセント財務長官と加藤財務大臣の会談が行われ、ベッセント財務長官は関税を巡る日米交渉で「特定の通貨目標を求める考えはない」と述べ、交渉では「関税や非関税障壁、政府補助金など複数の要素に注目している」と伝わり、過度な円高誘導への懸念が払拭され、ドル円は143円台へ上昇。
日米の交渉期待が高まったことで日経平均も節目である35000円を回復。

週後半にかけては、クリーブランド連銀総裁のハマック氏が「6月までに明確かつ説得力のあるデータが得られ、その時点で進むべき正しい方向性について判断できれば、委員会が動く可能性がある」とFRBの利下げを示唆したことも株の支えとなった。

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