Market Update 2025.4.23(ドル円143円台へ反発)ベッセント財務長官「特定の通貨目標を求める考えはない」

Market

東京時間

前日海外市場のからドル円は反発地合いとなり、早朝に143円台へ上昇。
米中貿易摩擦の懸念後退やFRB議長解任を否定するトランプ米大統領発言を受けて、ドルは反発した。
しかし、G20を控える中で次第にドル円は上値が抑えられて141円台へと下落。
株式市場も海外時間の株高を引き継いて、上昇してスタートするも勢いは続かず、その後は様子ムード。
日経平均は前営業日比648円03銭高の3万4868円63銭と、反発して取引を終えた。

海外時間

米中の貿易戦争に関して、米国側から歩み寄りの姿勢が示されたことや、トラおじがFRBパウおじの解任を否定したことでマーケットはやや安心感を取り戻した。
かかる中、ベッセント財務長官が中国との貿易を巡る交渉を進展させるには緊張緩和が必要とし、米中が互いに表明している関税率を現在の過度に高い水準から引き下げる必要があるとの見解を表明したことで、株、ドル、米債券は買われる展開となった。
また、ベッセント財務長官は、関税を巡る日米交渉で「特定の通貨目標を求める考えはない」と述べた。交渉では「関税や非関税障壁、政府補助金など複数の要素に注目している」
と為替におけるドル安を許容しない旨を表明したことで、一部で噂せていた「第二のプラザ合意」の懸念が和らいだことで、ドル円は143円台を回復した。



【その他、ベッセント財務長官の発言】
「米国も中国もこれが持続可能な水準とは考えていない。禁輸措置に相当する水準だ。両国間の貿易の断絶は誰の利益にもならない」
「国際通貨基金(IMF)や世界銀行が気候変動などに傾斜したと糾弾。国際金融機関は支援の対象を絞り込み、経常収支の不均衡是正に集中するべきだ」

【観測記事】
トランプ米政権は中国との緊張緩和を目指し、中国製品に対する関税を50─65%程度に引き下げることを検討している。
トランプ米大統領は、自動車メーカーに対し関税措置の一部を免除することを計画している。

今日の一言

トラおじの暴走とコミュニケーション不足をベッセント財務長官がうまく調整しくれている感じで、マーケットにも少しづつ安心感が漂ってきた。
手前味噌ながら、ベッセント財務長官が、関税を巡る日米交渉で「特定の通貨目標を求める考えはない」と述べ、交渉では「関税や非関税障壁、政府補助金など複数の要素に注目している」と述べたことで為替が円安に反発する展開は予想していた。
経済構造の変化の必要性を訴えている中で、為替の調整だけではその解決にはならないだ。

その他、ベッセント財務長官は、国際金融協会が主催する行事で講演で、近年のIMFは気候変動やジェンダー、社会問題に過度に関わっていると批判した。
世銀にも「ゆがんだ気候変動目標の達成を目指すのではなく、各国が優先するエネルギー政策とニーズに対応して経済成長を支える技術に焦点を当てるべきだ」
と主張した。

ベッセント兄貴、めちゃめちゃ真っ当なご意見ありがとうございます。
かつて西側諸国がエゴの押し付けとして、中国を民主主義の枠組みにいれることで、中国も民主化するとのお花畑理論を展開した結果、国際機関が機能しなくなった。
この現象を理解して国際秩序を取り戻そうとしてる姿勢に脱帽です。

末端投資家の戯言 最近の円高論調

最近、ドル円の円高予想をするエコノミストが増えてるなと思います。
円高に動いたら円高材料集めて、円安行ったらその逆の材料集めているだけのように感じます。

特に最近は、トランプ大統領がアメリカの秩序を壊すリスクからアメリカ売り(株、ドル、債券)が加速し、この流れは止まらないといっている有識者が多いですよね。

そもそも、アメリカってこれまでも狂ってませんでしたか?
戦争屋さんが儲かる為に、中東では戦争が企てたれたり、貧富の格差が異常なまでに広がったり。
もともと、秩序なんてなかったと思うわけです。
それなのに、トランプ大統領の関税政策で株が少々調整したくらいで、世界の終わりみたいな論調が広がる。
コロナショックの後に異常な財政ばら撒きをして、インフレがとめられなくなったバイデン政権も大概狂っていたと思いませんか。

人は、見たいものを見て、信じたいように信じる生き物で、トランプ大統領というとんでもない大統領が現れて株が大きく売られたから、それを世紀末のように語る人が増え、それを信じたい人が信じているだけだと思うんですよね。

米株はここ2年の運用パフォーマンスが50%と異常な上昇を続けてきましたから、ある程度の調整は当たり前だし、ドル円も同じです。

これまで円安が続いてきたのは、貿易赤字やデジタル赤字といった構造的な問題に加えて、アメリカへの投資が続いてきた背景があるわけで、まだ実現もしていない「世界秩序の衰退」みたいなテーマでドル安、円高を語るのはなんともお粗末な気がしてならないんです。
もちろん、日米金利差縮小によるドル円のもう一段の下落というシナリオはあると思いますし、円高論を否定するつもりはないのですが、材料をごちゃ混ぜにして不安を煽るような論調は避けた方が良いのではないかと思うわけです。

なので、円高を論じるエコノミストが増えれば増えるほど、そろそろドル円の下落トレンドも終わる頃なのかと穿った見方をしてしまう末端投資家の戯言です。

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