
東京時間
日経平均は、前営業日比1298円55銭安の3万1714円03銭と大幅に下落。
トランプ米政権が対中国で104%の関税を発動し、投資家心理が冷え込んだことで、昨日の株の反発はぬか喜びとなった。
ただ、中国に104%の関税を発動した後の株の下げ方を見ると、若干この悲観相場に耐性がつき、二番底を探している印象も受ける。
為替市場は、リスクオフの円買いに加え、米国からの資金流出とも取れるドル売りに押されて145円を割り込む展開。
日銀の利上げ観測後退により日本の金利は低下する一方、米国金利は上昇しており、米国債券は売り圧力に押されいる。つまり、米金利上昇、日本金利低下の中でもドル円は下落している。
米国株売り、米国債券売り、米国ドル売りの展開なわけですな。
これまで米国一辺倒だった投資資金が逃げているのか、ポートフォリオを現金化しているのか。。。
世界のリーダーとして君臨した米国への信任が低下し、そのファイナンス資金であった米国債が売られている姿を見ると、関税による第二のプラザ合意や、巷で噂される米国債を永久国債に借換させる「マールアラーゴ合意」が実現する予兆なのでは?と疑ってしまう。
しょんべんちびりそうです。
ともすれば、米国がそんな裏技コマンドに手を掛けるほど追い込まれている状況ならば、世界はそれほど緊迫しているのかもしれない。
トランプ関税とマーケット参加者の状況を整理
トラおじの主張とマーケットの反応を整理してみるとこんな感じですかね。
【トラおじ】
「関税をかけて自国生産、自国消費を促せば雇用も増えて、製造業も復活するぜーー」
「でも、短期的には痛みを伴うから、インスタグラマー風にいうとデトックスも必要」
「長期的には、強いアメリカが戻ってくるからね」
【短期市場参加者】
「デトックスなんて必要ねーよ、スムージーなんていらないからフライドチキンよこせや」
「短期的に経済が落ち込むなら、株への投資はやめた方がいいね!株売ります」
「ついでに空売りもして短期下落相場で一儲けしようかな」
【中長期市場参加者】
「たまにはデトックスもいいよね、デトックスの後には自己肯定感も増して綺麗になれるかも」
「リスク資産の株を一部売却して、落ち着くまで岩盤浴して汗を流しましょう」
「ただ、関税を経て本当にアメリカ経済が強くなるかは懐疑的だし、もう少し売る準備もしようかな」
【インデックス投資家】
「なんか、デトックスとかトレンドなの?私、事後界隈なのでスルーで」
「積立投資信託の解約方法わからんし、積立継続で!」
【レバレッジSOXL民】
「追証ーーー、追証ーーーー、オイショー」
「全部売れーー」
自国製造業の回復を狙うための関税は、理論的には理解できるものの、過去1930年に起きたブロック経済の結末や、これだけ根深く広がったグローバル経済において実現可能なのか懐疑的な見方が拭えない。
仮に、関税政策により強いアメリカが再建されるとしても、何年後の未来なのかわからないという不安が売りが売りを呼ぶパニックを生み出しているのだろう。
海外時間
夕方に、金融庁と財務省、日銀が、トラおじ関税に伴う金融市場の動揺を踏まえ、情勢を意見交換する「3者会合」を行い、三村淳財務官が、「投機的な動きも含めて極めて憂慮しながら見ている」と発言したことで、気休めの安らぎを感じている所に、西の方から「報復関税84%」と「レアアース輸出規制」をぶん回しながらクマのプーさんがお通りとなり、束の間の休息は終わり。
投資フレンズは穴に逃げ込み、ガクブル状態。
かかる中、ベッセント財務長官が「強い円は正常」「中国は人民元の切り下げをしないように」と為替について言及すると、プラザ合意の再来を彷彿とさせるドル切り下げが連想され、ドル円は143円台をタッチ。
夕方の3者会合では、「僕たち円高にしないと多分やばいよね?」「商品券配りおじさんも円高をお土産にしたいと思ってるよね?」「とりあえず植田っち利上げ継続いける?」「マジで?この状況で利上げは厳しいって、筋トレしてないやつ厳しいって」
みたいな会話だった可能性ありそう。

その他、ベッセント財務長官は「規制緩和により、銀行がより多くの国債を購入できるようになるべきだ」「米国市場から中国株を排除する選択肢もある」「米国は強いドル政策をとっている」
もう好き放題言うやん、ビンセントかベンセントか知らんけど債券市場パニクってますよ。
えーと、この状況でFRBパウおじ、利下げでけそう?
パウおじ「知らんですよ、我々は当てにならないSEPとか見ながら机の上で鉛筆舐め舐めしてるだけなんで」
トランプ大統領 関税延長を発表 中国には125%課税
かかる中、トラおじは、問題の解決に向けて協議を要請してきている国などに対しては90日間、関税を停止することを承認したと発表!
一方で中国からの輸入品への追加関税については、あわせて104%から125%に引き上げると発表!
トラおじ曰く「75か国以上が交渉を希望している!みんなが取り引きを望んでいる。報復措置をとらなかった人々のために、私は90日間、停止することにした」
これらの関税措置を受けて、株式市場は大幅反発
ドル円も148円に急騰


勝手な解釈
トラおじは、交渉を申し入れた国に対して関税を延期する一方で、報復関税を課した中国の関税率のみを引き上げたことで、延長の理由が明確に。
逆に報復関税で対抗するならどうなるかわかるよね?
と完全にマウントを取ることに成功。
ディールうま過ぎる。
歩み寄ろうとする国と、真っ向から喧嘩しようとする国を浮き彫りにすることで、関税延期の意図(本丸は中国)を明確に認識させる。
同盟国を始め、一枚岩で中国包囲網を作るための共通認識を強烈に植え付けた。


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