Market Update 2025.2.27

昨日発表された米国実質国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比2.3%増と、前四半期の3.1%増から減速。その他、トランプ大統領がメキシコとカナダに対する25%の関税措置を予定通り3月4日に発動させると表明したことを受け、ドルインデックスは上昇幅を拡大した。
ドルが急伸する中で、足許の円高の流れを受けてドル円は150円付近を上限に上値の重い展開。

またトランプ大統領は、中国からフェンタニルなど薬物の流入が続いているとの理由から、中国の輸入品に3月4日から新たに10%の追加関税を課す意向を示しました。中国に対しては2月4日から10%の追加関税を課しており、上乗せされる関税はあわせて20%となる。

その他、日銀の植田和男総裁は長期金利について、昨年7月に国債買い入れ減額計画を決めた際の方針に沿って「通常の市場の動きを超えて長期金利が急激に上昇するという例外的な状況では、機動的なオペを打つ、あるいは工夫することも考え得る」と述べ、足許の長期金利上昇への対応姿勢を見せた。

トランプ大統領の関税政策に対する強固な姿勢を受けて、リスク回避のドル買い、新興国通貨売りの動きが強まる一方、安全資産かつ日米金利差の縮小が意識される円は底堅い推移が続く展開。
本日も、流れが大きく変わることは想定しづらいが、トランプ大統領から関税発動時期等に関してポジティブな発言がされてり、発表される米国PCEが強い結果となり米金利が上昇した場合の円ロング巻き戻しの動きには注意したい。

PFCバランス

筋トレを始める時に、各々の理想の体を想像すると思います。
その際、多くの方は脂肪の少ないスリムな体をイメージするのではないでしょうか。
女性であればくびれのあるお腹周りに、引き締まったお尻、男性であれば逆三角形にシックスパック。
これらは、筋トレの賜物であると同時に食事管理の賜物でもあり、理想とする体を手にいれる為には食事管理が必要となります。
食事管理でもっとも重要視されるのが、三大栄養素のタンパク質(Protein)、脂質(Fat)、炭水化物(Carbohydrate)をバランス良く摂取することです。それぞの頭文字を取って、PFCバランスと呼びます。

体作りの目的によって、設定する1日の摂取カロリーは異なりますので、目的に応じたPFC設定が必要です。
筋肉を大きくする筋肥大を目指すのであればタンパク質の量を多くするし、ダイエットが目的であれば脂質の量を減らします。

PFCからカロリーを計算する場合、以下のような計算になります。
タンパク質(Protein)g✖️4キロカロリー
脂質(Fat)g✖️9キロカロリー
炭水化物(Carbohydrate)g✖️4キロカロリー
例えば、2000キロカロリーを目標に設定する場合、タンパク質100g(400キロカロリー)、脂質40g(360キロカロリー)、炭水化物310g(1240キロカロリー)という具合です。

適正な摂取目処としては、以下をご参考
タンパク質:体重✖️1.5g
脂質:摂取カロリー✖️0.1〜0.2÷9g
炭水化物:(摂取カロリーータンパク質ー脂質)÷4
*タンパク質と脂質を設定して、逆算して炭水化物量を計算するのが良いでしょう

闇雲に食べないダイエットを行ったり、栄養の偏った食事下で筋肥大を目指しても理想の体には近づけません。
まずは、目的を明確にして必要なPFCバランスを理解して取り組むことが大切です。
PFCバランスを設定した後は、どの栄養素をどの食材で摂取するのが体に合っているのか、食物繊維の量を増やしたり、ビタミンをサプリメントで摂取したり等、自分なりのアレンジを加えていくことでより長期的なスパンで体作りに取り組むことが可能となります。

Market Update 2025.2.26

東京時間、特段目立った材料がない中でドル円は148円台後半から149円台を回復。
海外時間、方向感を欠きながらドル円は149円を挟んでの展開。

その他、トランプ大統領は「合成麻薬フェンタニルと移民の米国への流入阻止に向けた精査」の為、メキシコとカナダに対する関税を4月2日に再延長するとの期待が高まったが、米当局は発動期限である3月4日はなお有効と述べ、関税発動に関する不透明感は継続。
トランプ大統領の発言を受けて、カナダドル、メキシコペソは一時急騰。

2025.2.26 東京時間 ドル円小幅反発

特段目立った材料がない中でドル円は148円台後半から149円台を回復。
安値更新を続ける中で実需のドル買いや短期円ロングポジションの解消が進んだ格好か。
日銀の更なる利上げ観測の高まりに加えて、米国スタグフレーション懸念からドル円は直近安値を下抜けて、円高地合いが続いている。
しかし、米国景気については中長期的な目線では成長力が見込めること、日本においては実質ゼロ成長のGDPを引っ提げて日銀が利上げを繰り返すことは難しいと予想していることから、ドル円の下落も一旦落ち着き、じりじりと150円台半ばへとより戻される展開を予想している。

Market Update 2025.2.25

東京市場は祝日明けの中、円高ドル安地合いがいっぷくすると、短期円ロングの解消や、実需のドル買いなどに支えられて150円前半までショートカバー。しかし、買一巡後はドル売りに押されて再びドル円は149円台へ下落。
海外時間もドル売り円買いがじりじり続く中、米国の2月消費者信頼感指数が98.3と市場予想を下回ると、米国の景気減速が懸念され債券利回り低下、ドル安、株安で反応。ドル円は一時148円半ばまで下落。

昨日は、米国の消費者信頼感指数が2ヶ月ぶりの下げ幅となりスタグフレーションが懸念される中、FRBの年内2回利下げが織り込まれながらドル安が進んだ。今週末に米国の個人消費の発表を控える中で景気悪化サイドを意識する動きからドル安円高地合いが継続するものと予想。

FIREについて考えてみる

FIRE(FFinancial Independence, Retire Early)は経済的自立し、早期退職を目指すもので、終身雇用制度の限界や、働き方の自由化ととものに世間に浸透しています。
早期に資産を形成することで、老後までに必要な資産に目処をつけて自由な時間を手にいれるという生き方は、まさに理想のように感じます。しかし、人生を豊かにする為のFIREが目的となり、FIREが人生の選択肢を狭めたり、生き辛くなるパターンもあるようです。
FIREを目的とするのではなく、何の為にFIREをするのかを明確にすることが重要なのかもしれません。

お金を稼ぐ(生きていく)上では、主に4種類のタイプに分類されます。
1.投資家、2. 経営者、3.フリーランス、4.労働者
投資家は資本を元手に事業に投資する人、経営者は会社運営を行うことでお金を生み出す人、フリーランスは自身を労働資本としてお金を稼ぐ人、労働者は自身を労働資本として企業に雇われて報酬を受ける人です。
私は、FIREは労働者階級からの脱却を図るものと解釈しております。
労働者階級とは、言葉を選ばずに表現すれば。「経営者がやりたくない仕事を代わりに行なって給料という報酬をもらう人」です。
4つに分類された働き方の中でもっとも自由度が低いもので、長時間労働にも耐えないといけないし、上司の理不尽にも従わなければなりません。

FIREを目指す多くの人は、この労働者からの脱却を目的としているのではないでしょうか。
ただ、FIREが目的となり達成後の人生が想像と違うと感じる人も多いようです。
海外旅行に毎月のように行ったり、高級車を何台も買ったり、高級マンションに住んだり、そんな使い方でできるFIRE達成者はほんの一握りで、ほとんどの人は一般的な生活を淡々としながら、自由時間を楽しむというスタイルでしょう。
おそらく、そんな生活の中でお金が減っていく恐怖心から行動が消極的になったり、時間はあっても何をすれば良いのかわからない、人との関わりが極点に減り楽しくない等のギャップに苛まれ、人生がつまらないと感じるのだと思います。

だからこそ、FIREのあとに何をするかが大切だと思っております。
私のおすすめは、自分の興味があることでフリーランスでお金を稼ぐことです。
退職後も働くならFIREではないのでは?と感じるかもしれませんが、先ほど述べた通り、FIREとは労働者階級からの脱去であり、労働からの脱却ではありません。
理不尽な人間関係や長時間労働で給料をもらうのではなく、自分の興味があることや好きなことで社会に付加価値を提供してお金を稼ぐというのがもっとも自分らしい生き方を実現し、人生を豊かにする方法ではないでしょうか。

貯めた資産に加えて、フリーランスで稼いだお金で生活費にすれば資産が減っていくペースも緩やかになり精神的にも楽になりますし、何よりやりたいことや興味があることを仕事にできているという充実感が生まれます。もちろん、好きなことでお金を稼ぐことは簡単ではありませんが、何かに打ち込むことは人生を豊かにしてくれます。また、仮に失敗したとしても、煩わしい退職手続きや転職活動も必要なく新しいことにもチャレンジができます。それが自由を手に入れたということだと私は考えています。
カフェが好きならカフェでアルバイトをする、鍛えることが好きならパーソナルトレーナーを目指す等、自分がやりたいと思っていたことに気軽に挑戦してみるのが良いと思います。現代では、初期投資を小さくして始められるビジネスも多いので、YouTubeで趣味動画をアップしてファンを増やしたり、ブログで収益を作るのも良いでしょう。

お金に囚われるのではなく、お金で手に入れた自由をいかに有意義に使うかがFIREの真の目的なのです。
FIREを目指しながら、常に自分は何がしたいのか、何が好きなのかを考えてFIREの後に何をするのかを同時に計画してほしいと思います。

Market Update 2025.2.24

先週は日米金利差縮小を背景にドル円が150円割れへと下落。週明けも日本休日の中ドル円は下落を続け一時148円割れへ。
ただ、148円台では短期円ロング勢の利食いの買いなどもあり反発すると、じりじり150円手前まで上昇。

今週も日米金利差が意識されてドル円は上値が重い展開が予想されるが、円高局面も一旦落ち着きを見せ、週末の米国個人消費を睨む展開か。

マーケット見通し 「一時150円割れ、どうなるドル円」

先週は、米国のCPIが市場予想を大きく上回り、米国の利下げ時期の後退が織り込まれた。ただ、CPI退治に時間を要することはマーケットも織り込んでいることもあり、総じてみれば米国景気ソフトランディング路線に変更はないだろう。また、トランプ大統領の関税政策に対する不安も拭えない点はあるが、自国ファーストで関税を交渉材料にしていることは明白で過度に悲観する必要はなく、蓋を開ければ米国経済にとって有利な交渉を成立させる期待値の方が高い。
トランプ大統領が非関税障壁(自国企業への補助金、付加価値税、消費税)に関して言及し、「日本の消費税引き下げ」がトレンドインしたことはポジティブである。外圧でしか緊縮財政路線を変換できないとすれば霞ヶ関は甚だ情けないが、リスクを取ることが出来ない官僚にとって外圧がエクスキューズとなるならば背に腹は変えられない。もっとも、日本の消費税減税引き下げについては確度がよめないため、期待値は低く設定したい。アメリカも自国に対して強くコミットする日本の経済成長の為にチャンスをくれていると思いたい。

他方、日本では日銀のタカ派路線が意識され、日本金利上昇、円高が進みドル円は一時150円を割り込む展開となった。先週発表された四半期GDPが実質ベースで+0.1%とほぼゼロ成長にも関わらず、利上げの風潮が強まることは違和感をおぼえる。日銀としても実質成長率が0%の環境下で10年債利回り1.5%を上回るほどの引き締め政策を押し通すロジックはないだろう。

以上鑑みると、大きなゲームチェンジが起きているとは想定し辛く、ドル円は150円付近を底値に、じりじり既存レンジの150円半ばにより戻されると予想している。

Market Update 2025.2.20

タカ派スタンスに加えて、FRBのテーパリング一時停止を受けて日米金利差縮小が意識されドル円は下値追いの展開となり、足許サポートとされていた151円を下抜けると、欧州時間にかけて150割れへと2ヶ月ぶりの水準に下落。

NY時間も米国小売大手企業の決算が振るわなかったことで米国の消費低下が意識され株安、金利低下、ドル安となりドル円は149円前半へと下落。

日本の実質GDPが伸び悩む環境下、日本国債10年利回り上昇は1.5%程度までで、日銀も更なる利上げに踏み切る可能性は低いと見ている。市場は日銀のたタカ姿勢を折り込み過ぎている様相が強く、日銀からタカ派の修正が入ればドル円の巻き戻しが進むと予想。一方で、日銀から更なる利上げを織り込ませるシグナルが出されれば、ドル円はレンジを切り下げと予想。