2025.5.1 Market 日銀政策金0.5%据え置き!物価見通し引き下!ドル円144円後半へ上昇↑植田総裁は利上げの旗は降ろさず!

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東京時間

日経平均は、前営業日比406円92銭高の3万6452円30銭と6日続伸して取引を終えた。
朝方は米株の底堅さが好感されて、全般に買い優勢で始まった。
注目された日銀金融政策決定会合では政策金利の据え置きを決定。
その後に為替市場で円安が進行し、後半は上値を追う展開となった。
ドル円は、日銀展望レポートにて物価見通しが引き下げられたことから利上げ時期後退が意識され円安が進み144円台へ上昇。

日銀政策決定会

日銀政策決定会合では、政策金利0.5%の据え置きが発表された。
当面の金融政策運営を知らせる書面では、ペラ1で据え置きを提示!
日米交渉を睨んで、「為替を円高にするために日銀がタカ派な姿勢を示すかもしれない」と専門家がごちゃごちゃ言っていたのを一掃する爽快な発表。
さすがロボコップ植田総裁!実に爽快です。


経済・物価情勢の展望(2025年4月)

経済展望見通しについては、2025年、2026の成長見通しと物価見通しを引き下げた。
2026円は景気減速の流れを受けて物価も低下するが、その後は、成長率が高まるもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、2027年は2%に達するとした。

展望説明の抜粋↓
物価の先行きについては、これまで物価上昇率を押し上げてきた既往の輸入物価上昇やこのところの米などの食料品価格上昇の影響は減衰していくと考えられる。
この間、消費者物価の基調的な上昇率は、成長ペース鈍化などの影響を受けて伸び悩むものの、その後は、成長率が高まるもとで人手不足感が強まり、中長期的な予想物価上昇率が上昇していくことから、徐々に高まっていくと予想され、見通し期間後半には「物価安定の目標」と概ね整合的な水準で推移すると考えられる。

日銀が円高誘導をするために、タカ派スタンスを維持したまま金利据え置きを実施するとの向きがあったことから、物価の引き下げはハト派(緩和的)な印象を与えた。

マーケットが構えていたよりハト派(緩和的)の内容となったことで、ドル円は143円後半へと上昇。
株式指数も、寄り付き後は様子見ムードとなったがプラス圏へと回復した。
ただ、日銀の利上げ観測が後退したことで、銀行株は下げ幅を拡大し、昨日今年度の業績を上方修正した三菱UFJも1%以上下落した。

植田総裁記者会見

植田総裁の記者会見では、展望レポートの物価見通しの2%達成の先延ばしをベースに、利上げ時期は柔軟に対応するとのメッセージを伝え、マーケットが構えていたよりはハトな印象をうけたが、「基調物価の2%到達時期はやや後ずれだが、利上げ時期が同じように後ずれするかは必ずしもそうではない」と言ったように利上げ自体の旗はおろさなかった。
トランプ関税の先行きがどうなるかわからない状況においては、ベストな対応だったように感じる。
マーケットも記者会見中にドル円が144円後半まで上昇し、日経先物も上昇した。
ただ、これだけ不確実性が高い中で、利上げの選択肢だけでなく、利下げの選択肢も含めたニュートラルなスタンスを求めていたキャンプ民からすると、かなり物足りない対応だったか。

  * 植田日銀総裁: 物価見通しが上振れる可能性はそれなりにある
    * 植田日銀総裁: スタグフレーション的な状況への対応、現時点で決め打ちは難しい
    * 植田日銀総裁: 関税の体系が決まっても、経済への影響は不確実性が大きい
    * 植田日銀総裁: 企業収益の状況や関税政策の中身によっても、賃金の見通しは可能
    * 植田日銀総裁: 保有ETFの取り扱い、引き続き検討中
    * 植田日銀総裁: 基調物価の2%到達時期はやや後ずれだが、利上げ時期が同じように後ずれするかは必ずしもそうではない
    * 植田日銀総裁: 基調的な物価上昇率が足踏みする可能性が出ており、今回は緩和の程度維持が適当と判断
    * 植田日銀総裁: 基調的物価はこれまでゆっくり上昇、ビハインドザカーブではない
    * 植田日銀総裁: 物価目標の達成時期は26年度後半から27年度かとの質問に「その通り」
    * 植田日銀総裁: 見通し期間内に基調的物価が2%に到達する見通しは維持されている=利上げ方向性維持で
    * 植田日銀総裁: 見通しの変わり方によっては政策対応必要になる
    * 植田日銀総裁: 足元までのデータは1月の見通し対比オントラックだった
    * 植田日銀総裁: 消費、緩やかな増加基調との見方を維持している
    * 植田日銀総裁: 実質賃金は良い方向と期待され、消費をサポート
    * 植田日銀総裁: 中心的見通しに自信ある程度持てれば利上げの可能性は十分にある
    * 植田日銀総裁: 賃金と物価の好循環、ある程度回っている
    * 植田日銀総裁: 賃金と物価の好循環で誤算だったのは食品価格の上昇が目立ってきたこと
    * 植田日銀総裁: 賃金上がり続けているが、サービス価格への波及は思ったほどではない
    * 植田日銀総裁: 米関税、自然利子率に大きな影響あるとはなかなか言いにくい
    * 植田日銀総裁: 米関税、90日内外にはある程度不確実性は低下するとみている
    * 植田日銀総裁: 企業収益が下押しされ、企業がコストカット型に戻り始めたらそのリスクはある=基調物価の低下リスクで
    * 植田日銀総裁: 為替、ファンダメンタルズに沿って安定的に推移するのが望ましい
    * 植田日銀総裁: トランプ大統領が関税をゼロにしたり極めて低い水準にすればありうる=利上げ急ぐ可能性で
    * 植田日銀総裁: 基調的物価が伸び悩んでいるときに無理に利上げすることはない
    * 植田日銀総裁: 基調的な物価が伸び悩んでいるが、先行き上がり出して2%に到達する可能性が高いと判断すれば利上げする


出典:ロイター 参照

決算発表

三井物産、26年3月期純利益は14%減見込む 資源安や円高で

2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比14.5%減の7700億円となる見通しだと発表した。原油価格の下落に加え、鉄鉱石や原料炭などの価格低迷が続くとみているほか、為替円高が影響する。前期に計上した資産売却益がなくなることも業績を押し下げた。

年間配当は1株115円で、前期実績の100円から増配を計画している。
会社予想は、IBESがまとめたアナリスト11人の純利益予想平均8536億円を下回った。
期中平均の為替レートは1ドル=140円(前年実績152.57円)。

出典:ロイター 参照

住商の26年3月期、1.4%増の最高益予想 米関税などのリスク400億円

2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比1.4%増の5700億円になる見通しと発表した。最高益を見込む。IBESがまとめたアナリスト11人の予想平均5478億円を上回った。

リース、不動産、デジタル、ヘルスケア、農業関連など非資源事業の成長を見込む。米国の関税政策の影響は、他のリスク要因も含めて利益を400億円下押しすると織り込んだ。

年間配当予想は1株140円と、25年3月期の実績から10円増配する。
発行済み株式の2.9%に当たる3500万株・800億円を上限とする自社株買いも発表した。
期間は5月2日から2026年3月31日まで。

出典:ロイター

双日の26年3月期、3.9%の増益予想 米関税の影響は50億円

2026年3月期の連結純利益(国際会計基準)が前年比3.9%増の1150億円になる見通しと発表した。非資源を中心とした資産構成の変革で市況への耐性が向上する一方、米国の関税が50億円利益を下押しすると見込む。

IBESがまとめたアナリスト6人の予想平均値1165億円を下回った。

年間配当予想は1株165円と、25年3月期の実績から15円増配する。発行済み株式の1.3%に当たる280万株・100億円を上限とする自社株買いも発表した。取得期間は2日から7月31日まで。

出典:ロイター 参照


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