市場概況
日本市場
日経平均株価:54,054.00円(前日比+2,114.11円/+4.07%)
TOPIX:3,658.68(前日比+144.57/+4.11%)
日本10年国債利回り:2.18%(前日比+0.08%/+3.81%)
先週1週間の日本市場は、株式市場を中心に力強い上昇基調となりました。日経平均株価は年初来高値を更新する場面が続き、TOPIXも堅調に推移するなど、投資家のリスク選好姿勢が鮮明となりました。背景には、高市総裁が総選挙の実施に向けた意向を固めたとの報道があり、政局の先行き不透明感が後退したことが市場心理の改善につながりました。高市路線が掲げる積極財政や成長分野への投資拡大への期待から、内需関連株や景気敏感株を中心に買いが広がりました。加えて、円安基調が続いたことも輸出関連株の業績改善期待を後押しし、相場全体を押し上げました。一方で、日本10年国債利回りは上昇傾向を強めており、金融正常化を意識した動きもみられました。株高と金利上昇が同時に進む展開は、海外投資家による日本株再評価の流れを反映しており、今後は総選挙の日程や政策の具体化が市場の重要な注目点となりそうです。
米国市場
S&P500:6,940.01(前日比−26.27/−0.38%)
NYダウ:49,359.33(前日比−144.74/−0.29%)
ナスダック総合:23,515.39(前日比−155.96/−0.66%)
米国10年国債利回り:4.227%(前日比+0.057%/+1.37%)
先週1週間の米国市場は、主要株価指数がやや軟調に推移しました。S&P500やナスダック総合は高値圏から調整する展開となり、NYダウも上値の重い動きが続きました。週内に発表されたインフレ指標は市場予想を大きく上回ることはなく、物価上昇圧力が落ち着きつつあることが確認されました。ただし、市場では「インフレ沈静化=早期利下げ」には直結しないとの見方が強まりました。米国経済指標が依然として底堅さを示していることから、FRBが慎重姿勢を維持するとの観測が広がり、米10年国債利回りは4.2%台まで上昇しました。金利上昇を受けて、特にハイテク株では利益確定売りが優勢となり、指数全体の重しとなりました。インフレ再燃への警戒は後退する一方、金融緩和開始時期の後ずれが意識される局面となっており、今後は金利動向とFRB高官の発言が相場の方向性を左右する展開が続きそうです。
為替市場
始値:157.07円(1月9日始値)
高値:159.45円(1月14日高値)
安値:157.52円(1月9日安値)
終値:158.06円(1月16日終値)
先週1週間のドル円相場は、週初から急速に円安が進む展開となりました。1月9日の始値は157.07円でしたが、高市総裁が解散総選挙に踏み切るとの観測が伝わると、市場では積極財政路線への期待が一気に高まりました。これを受けて日本株が大幅高となる一方、財政拡張による国債増発や金利上昇を意識した円売りが強まり、週初からドル円は上昇基調を強めました。円安の流れは週半ばにかけて加速し、1月14日には一時159.45円まで上昇しました。その後は当局による為替介入への警戒感や高値警戒からやや調整が入りましたが、円の戻りは限定的にとどまりました。週末は158.06円で取引を終え、解散総選挙を巡る政策期待が円安圧力として意識され続けた1週間となりました。
経済イベント
【🇯🇵 日本】
- 日銀・金融政策決定会合(会合日程:22〜23日)※政策金利据え置きの予想(現状維持見込み)
- 12月貿易統計(通関ベース)(22日)予想:約3650億円
- 12月全国消費者物価指数(前年比)(23日)予想:約2.9%(コア約3.0%)
【🇺🇸 米国】
- 新規失業保険申請件数(22日)→ 予想:約21.0万件前後
- 11月個人消費支出・PCEデフレーター(前年比/コア)(22日)→ コアPCE予想:約2.8%程度(前年比)
- 速報PMI(製造業・非製造業・コンポジット)(23日)→ 製造業PMI予想:51.8〜52前後、非製造業PMI予想:52.5〜52.8前後、コンポジットPMI予想:52.7程度
来週1週間の相場展開
来週の日本市場は、引き続き総選挙を巡る政治動向をにらみながらの展開となりそうです。高市総裁による解散総選挙の意向が伝わったことで、相場は「政策期待相場」の色合いを強めており、選挙関連報道が日々の値動きを左右する局面が続くとみられます。
足元では、公明党と立憲民主党が選挙区調整を目的として「中道改革党」という新党を立ち上げるとの動きが伝わっており、有権者からは理念不在との受け止めも広がっています。こうした迷走感は、かえって既存野党への不信感を強める材料となりやすく、市場では政治の安定性を重視する見方が優勢です。
選挙情勢を巡っては、国民民主党や参政党が一定の支持を集め、議席を伸ばす可能性が意識される一方、立憲民主党や公明党は議席減が避けられないとの見方が強まっています。その結果、自民党が過半数を奪還するシナリオが市場のメインシナリオとして意識されており、政策の継続性や積極財政路線への期待から、日本株は引き続き上昇方向を意識した展開が想定されます。
米国市場については、インフレ指標が落ち着きを見せる一方、金融緩和開始時期を巡る思惑が交錯しており、金利動向を睨みながらの神経質な値動きが続くとみられます。米10年国債利回りが高水準で推移する中、ハイテク株には調整圧力が残るものの、景気の底堅さを背景に大きく崩れる展開は想定しにくく、指数全体としてはレンジ相場が基本線となりそうです。

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