相場の流れをつかもう!1週間のまとめと来週の展望(12月22日〜)日米金融政策を無難に通過!FOMC利下げ、日銀利上げの発表の中、ドル円は円安進行

Market

市場概況(1週間振り返り)

日本市場

日経平均:終値 49,507.21円 /前週末比 −1,329.34円(−2.62%)
TOPIX:終値 3,383.66 /前週末比 −40.17(−1.17%)
日本10年国債利回り:終値 約2.02% /前週末比 +0.068%(+3.48%)

先週の日本市場は、年末を見据えた調整色が強い展開となりました。日経平均株価は週間を通じて上値の重さが意識され、利益確定売りに押される場面が目立ちました。TOPIXも軟調な動きとなり、幅広い銘柄で買いの手控えが続きました。一方で、日本10年国債利回りは2%台を回復し、長期金利の上昇が改めて意識される週となりました。この金利上昇は、単発のサプライズ材料ではなく、すでに市場に織り込まれていた点も重要です。市場参加者の多くが、日銀による金融政策の正常化と利上げの継続を見越してポジション調整を進めていました。

先週19日の金融政策決定会合で、日本銀行は政策金利を従来の0.50%から0.75%へ引き上げる決定を全員一致で採択しました。この水準は1995年以来の高水準であり、30年ぶりの利上げの結果です。利上げは今年1月以来、約7会合ぶりの追加利上げでした。

植田和男総裁は会見で、今回の利上げについてデータ依存的な判断であり、今後も経済・物価・金融環境の動きを丁寧に確認しながら金融政策を運営していく考えを示しました。また、現在の政策金利は依然として実質的には低水準にあるものの、目標とする物価安定の達成に向けて段階的な調整が必要との認識を強調しました。総裁自身も、賃金や物価の動向を見極めつつ、利上げペースや回数について柔軟に対応する姿勢を示しています。こうした日銀のスタンスは、利上げが既に一定程度市場に織り込まれていたこともあり、先週の株式市場では急激なリスクオフにはつながらず、局所的な値動きにとどまったという見方ができます。

米国市場

S&P 500:終値 6,834.50 /前週末比 +7.09(+0.10%)
NYダウ:終値 48,134.89 /前週末比 −323.16(−0.67%)
ナスダック総合:終値 23,307.62 /前週末比 +112.45(+0.48%)
米10年国債利回り:終値 4.151% /前週末比 −0.045%(−1.07%)

先週1週間の米国市場は、金融政策を巡る見方を整理する動きが中心となり、指数ごとに方向感の異なる展開となりました。NYダウは景気敏感株を中心に伸び悩み、利益確定売りが優勢となりました。一方、ナスダック総合やS&P500は、金利動向を睨みながらも比較的底堅く推移し、ハイテク株への資金流入が続く場面も見られました。米10年国債利回りはFOMC後に低下し、債券市場では過度な引き締め懸念がやや後退しています。

今回のFOMCでは、政策金利の判断を巡り、全体として慎重姿勢が強調されました。声明や記者会見では、次回以降の利上げについて「データ次第」との立場が改めて示され、インフレの再加速が確認されない限り、追加利上げを急がない姿勢が明確になりました。一方で、今回決定された利下げについては、数名のメンバーが反対票を投じており、委員会内でも見解にばらつきがあることが浮き彫りとなりました。この点は、市場に対して「一方向の金融緩和ではない」というメッセージとして受け止められています。

また、短期国債の買い入れ再開についても注目が集まりましたが、これは量的緩和の再開やテーパリングの修正を意味するものではなく、短期金融市場での急激な需給逼迫を回避するための技術的な措置であると説明されました。米連邦準備制度理事会は、金融環境を過度に引き締めも緩めもしない姿勢を強調しており、市場でも「実務的対応」として冷静に受け止められています。先週の米国市場は、利下げ局面に入りつつも、金融政策が決して一方向ではないことを再確認する1週間だったと言えます。

為替市場(ドル円)

先週の為替市場(ドル/円)は、158円に迫る円安進行が見られました。週前半は155円前後でのもみ合いが続いていましたが、12月19日の日本銀行の金融政策決定会合で政策金利の引き上げ(0.50% → 0.75%)が発表された後、為替市場では大きく値動きが生じました。日銀の利上げ自体は市場予想通りで既に織り込まれていたものの、植田総裁の会見内容が「今後の利上げペースについて踏み込んだ明確な示唆を避けた」と受け止められたことで、むしろ円売り・ドル買いが強まる展開となりました。これによりドル/円は157円台前半まで上昇し、158円に迫る水準まで円安が進行しました。

円安が進んだ主な理由としては、日銀の利上げがすでに市場にほぼ完全に織り込まれていた点が挙げられます。利上げ発表後の焦点は「今後どれだけ利上げを続けるか」という見通しに移り、植田総裁が記者会見で慎重な姿勢を示したことで、追加利上げ幅やペースに対する明確な期待が後退しました。その結果、日米金利差縮小の思惑が後退し、相対的にドル買い・円売りが強まったと分析されています。また、日米金利差自体が縮小している局面で、投機筋やキャリートレードの動きが円安圧力を強めた可能性も指摘されています。

さらに、米国側では12月のFOMCで次回の利上げに慎重な姿勢が確認されており、短期債の買い入れが再開されるもののこれは急激な緩和とは見なされないとの見方が広がっています。このように金融政策の微妙な変化を巡る思惑が交錯する中で、ドル/円は週後半にかけて円安方向に動いた1週間でした。

経済イベント

🇯🇵 日本の経済イベント

12/24(水)

  • 日銀議事録(10/29〜30開催分)公表
    日銀の先日の金融政策決定会合の詳細内容が明らかになります。政策運営の背景や今後のスタンス(緩和縮小の方向性など)を見極める上で重要です。

12/26(金)

  • 11月失業率(日本)
  • 11月有効求人倍率
  • 12月東京都区部消費者物価指数(CPI、生鮮除く)
  • 11月小売業販売額/百貨店・スーパー販売額
  • 11月鉱工業生産・速報値

🇺🇸 米国の経済イベント

12/23(火)

  • 米・7〜9月期四半期GDP(速報値 & 改定値)
  • PCE(個人消費支出価格指数:インフレ指標)
  • 耐久財受注(10月)
  • 消費者信頼感指数(12月)

12/24(水)

  • 米新規失業保険申請件数
  • 週間原油在庫統計
    休場前のマーケットで注目されやすい労働統計と需給指標です。

12/25(木)・12/26(金)

  • 米国マーケットはクリスマス休暇・ボクシングデー休場/短縮取引
    23日発表後は市場参加者が減少し、流動性低下による値動きの荒さに注意が必要です。

来週の相場展開 トレード方針

来週の相場は、日米の主要な金融イベントを通過したことで不透明感が後退し、全体としては落ち着いた値動きが想定されます。日銀会合やFOMCを経て、金融政策の方向性はおおむね市場に織り込まれており、材料難の中でボラティリティは低下しやすい局面です。一方で、インフレ鈍化や来年の利下げ期待を背景に、株式市場では押し目買い意欲が残り、上値をうかがう展開自体は継続するとみられます。

ただし、週後半にかけてはクリスマス休暇を控え、海外勢を中心に市場参加者が減少します。取引量が細ることで、普段であれば問題にならない規模の売買でも価格が大きく振れやすく、突発的なヘッドラインや需給の偏りによる急変動には注意が必要です。とくに為替市場では、流動性低下局面でストップロスを巻き込んだ動きが出やすく、ドル円の短期的な上下振れには警戒したいところです。

来週は強いトレンドが新たに発生するというよりも、「静かながらも不安定さを内包した相場」となりやすく、無理にポジションを傾けるよりは、リスク管理を優先した対応が求められます。年末特有の流動性リスクを意識しつつ、来年相場を見据えたポジション調整の週になると考えられます。

そんな中、引き続きトレード方針は変えず、米株、日本株ともに買い増し方針です。年初から一貫して継続してきた、株式ロング方針はこのまま継続します。

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