1週間振り返り
日本市場
日経平均株価終値:51,939.89(1月9日)/前週末(12月26日)(+2.34%)
TOPIX終値:3,514.11(1月9日)/前週末(12月26日)(+2.66%)
日本10年国債利回り(終値):2.10%(1月9日)/12月26日( +0.06%pt前後)
先週1週間の日本市場は、年初からの上昇基調を維持したまま、高値圏での推移が続きました。大発会以降の強い流れを引き継ぎ、週初は米国株の堅調さや円安基調を背景に買いが先行し、週の途中には利益確定の売りが出る場面もありましたが、下押しは限定的で、押し目では再び買いが入りました。
日経平均株価は、年初からの上昇を受けて短期的な過熱感が意識されたものの、大きく値を崩すことはなく、指数への寄与度が大きい大型株を中心に買いが入り、相場全体の底堅さが改めて意識される展開となっています。一方、TOPIXはより幅広い銘柄に資金が向かい、高値を更新する場面も見られるなど、相対的な強さが際立ちました。
物色面では、半導体関連株が引き続き相場を牽引しました。米国株市場でハイテク株が堅調に推移した流れを受け、東京エレクトロンやアドバンテストといった半導体製造装置関連に買いが入り、指数を押し上げています。加えて、ファーストリテイリングなどの値がさ株も底堅く推移し、日経平均を支えました。
また、金融株への資金流入も目立っています。日本の長期金利が高止まりする中、銀行株を中心に収益環境の改善期待が意識され、TOPIXの上昇を下支えしました。さらに、円安基調を背景に輸出関連株にも買いが広がり、相場全体に厚みが出る形となりました。石油・エネルギー関連株についても、海外市況の動向や地政学的な思惑を背景に、しっかりとした値動きを見せています。
総じて先週の日本市場は、年初からの上昇トレンドの中で一度調整を挟みながらも、高値圏での底堅さを確認する1週間となりました。TOPIXが高値を更新したことは、特定の銘柄に偏らず、幅広いセクターに買いが入っていることを示しています。今後は、この高値圏を維持できるかが焦点となり、海外市場や為替動向をにらみながらの展開が続きそうです。
米国市場
S&P 500 終値:6,966.28(1月9日)/前週末比 (+1.6%)
NYダウ(Dow Jones)終値:49,504.07(1月9日)/前週末比 (+2.3%)
ナスダック総合 終値:23,671.35(1月9日)/前週末比 (+1.9%)
先週1週間の米国市場は、地政学的な材料と重要経済指標を消化しながら、全体としては堅調な推移となりました。注目されたのは、米国によるベネズエラへの介入姿勢と、週後半に発表された米国雇用統計です。
週前半は、米国がベネズエラ情勢への関与を強める姿勢を示したことで、一時的に地政学リスクが意識されました。原油供給を巡る不透明感からエネルギー市場では警戒感が高まりましたが、株式市場全体としては大きな混乱には至りませんでした。今回の動きが限定的な介入にとどまるとの見方が広がり、投資家のリスク回避姿勢は強まらず、株式市場は比較的落ち着いた反応を示しました。
週後半にかけては、米国雇用統計が最大の焦点となりました。結果は、雇用者数の増加が続き、労働市場の底堅さを改めて示す内容となりました。一方で、賃金の伸びは市場の想定から大きく上振れするほどではなく、インフレ再燃への過度な警戒は後退しました。このため、「景気は堅調だが、金融引き締めを急ぐ必要はない」との受け止めが市場で優勢となりました。
こうした環境のもと、株式市場ではハイテク株を中心に買いが入り、S&P500やナスダックは高値圏を維持しました。景気減速懸念が後退したことで、景気敏感株にも見直し買いが入り、NYダウも底堅い動きを見せています。米長期金利は雇用統計後にやや上下したものの、大きな方向感は出ず、株式市場にとっては落ち着いた金利環境が続きました。
総じて先週の米国市場は、ベネズエラ情勢という地政学リスクを冷静に受け止めつつ、雇用統計を通じて景気の底堅さを再確認する1週間だったと言えます。市場は依然として、インフレと金融政策の行方を見極めながらも、「急激な悪化は想定しにくい」という前提のもとでリスク資産を選好する姿勢を維持しています。今後は、次の物価指標や金融当局者の発言が、この堅調な地合いを保てるかどうかの試金石となりそうです。
2025年12月分 米国雇用統計(1月9日発表)
非農業部門雇用者数:前月比 +5万人(市場予想を下回る)
失業率:4.4%(前月4.5%から低下)
平均時給(前月比):+0.3%(予想通り)
平均時給(前年比):+3.8%(予想をやや上回る)
高市政権の総選挙観測が浮上、先物主導で株高・円安進行
1月9日には、高市政権が衆議院解散総選挙に踏み切る可能性があるとの報道が伝わりました。報道では、政権支持率が比較的高い局面で早期に国民の信を問うことで、政治基盤を固める狙いがあるとの観測が示されています。一方で、高市首相自身は明確な言及を避け、当面は景気対策や予算対応を優先する姿勢も併せて報じられました。
こうした政局を巡る思惑を受け、日本株市場では先物主導で買いが強まりました。選挙を通じて積極的な財政運営や政策の継続性が確認されるとの期待が広がり、海外投資家を中心に株式を押し上げる形となりました。同時に、財政拡張への警戒や金融緩和的な政策が続くとの見方から、為替市場では円売りが優勢となり、円安が一段と進行しました。
結果として、この政局報道はリスク回避を強める材料とはならず、日本株高と円安を同時に促す方向で市場に織り込まれた形となっています。
来週は、高市政権の解散総選挙の行方を伺いながら、期待先行で日本株市場は再び上値を伺う展開が予想されます。


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